追悼! アーサー・C・クラーク
その訃報に接したのは今日の正午のニュースだった。
「アーサー・C・クラーク氏死去」
この日が遠からず訪れるであろうことは、分かっていた。しかし、やはりショックである。
月並みではあるが、「巨星、逝く」という言葉がこれ程ふさわしい人物はいない。彼の作品に出会わなければ、今の自分の人生は随分違ったものになっていただろうと思うし、SFという分野にこれ程のめり込むこともなかっただろう。
「海底牧場」では深淵に棲むもの達への憧れを、「幼年期の終り」では人類を超越した存在の大きさを、「楽園の泉」ではテクノロジーにかける人間の情熱を、淡々と、しかし圧倒的な説得力を持って語り続けた「彼」は、とうとう本当に星々の大海に旅立ってしまった。
この大作家の全盛期にSFファンであることができたことを心より感謝しつつ、彼の永遠の旅路が安らかならんことを祈念する。
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