けろこ堂日乗(β版)

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ネットプリントサービスを比べてみる

前回写真の話題を書いたので、ついでといっては何だが、写真のプリントについて書いてみる。
亭主は、デジイチにしてからというもの写真はモニタで観るのが原則。亭主のモニタはEIZOのFlexScan S2410W-Rという1920×1200ピクセルの24インチモニタだが、これをGretagmacbethのHueyでキャリブレーションして使用している。hatenaにアップしている写真も、この環境で現像したものだ。
大抵の場合、これで用は済むのだが、たまにプリントが必要になることがある。1,2枚なら手元のプリンタで十分だが、人様に差し上げるとなると退色が心配になる。やはり銀塩プリントにしたい。こんな時に便利なのがネットプリント・サービスだ。
数年前までは富士フィルムぐらいしかなかったが、今では激安からプロ向けまで様々なものがある。久しぶりに発注してみようと思ったものの、画質はどこのサービスがよいのだろう。(亭主はフジカラーネットサービスしか使ったことがないが、仕上がりがあまり好みではない。)
あれこれWEBを検索してみたが、価格の情報は多いものの、なぜが画質の情報がいっこうに見つからない。あまり気にする人がいないということか。
こうなると、自分で実験してみるしか方法はない、というわけで目についた4社のサービスを試してみた。全くの恣意的な選択であるし、客観的な評価方法などそもそも分からないので、亭主なりの感想を報告しておこう。これでも何かしら参考になるかもしれぬ。
なお、写真データは同じものを8枚ピックアップし、2Lでプリントした。参考までにそのうちの1枚を再撮影した画像を載せておく。(K20D 35mm f/8 iso100 WB:auto CustomImage:Natural JPEG(6M) で撮影したデータをトリミングしたもの)

f:id:mhana:20081210003541j:image:w300
オリジナル
huey

huey






















Print@Kodak
f:id:mhana:20081210001203j:image:w300 コダックが運営するオンラインプリントサービス。指定のカメラ店、またはファミリーマートで受け取る方法と、宅配が選べる。
価格は今回選んだサービスの中では最も高い。Lが37円、2Lが158円と、フジカラーに比べても倍近い価格である。亭主は、職場の近くのファミリーマートを指定して受け取った。支払いはレジで行う。もちろん送料はかからないが、受け取るまでに4日〜5日かかるのが難点か。
価格は高いが、今回の4社の中で唯一納得がいったのがこのサービスである。理由は、亭主が望んだ色に最も近い発色が得られたこと。他社のプリントにみられるホワイトバランスが変わってしまったような違和感がない。
コントラストがほんの少し、強い感じがするが、フジカラーのようにシャドウがベタッと潰れてしまうことはない。階調も割とよく表現されている。全体的に色のりがよく、特にブルーはかつてのコダックプリントを彷彿とさせる発色だ。画像補整を無効にするオプションは提供されていない。
イメージングゲート
f:id:mhana:20081210000848j:image:w300:left 最も価格が安かったサービス。Lで8円、2Lで25円である。送料は、「ゆっくり仕上げ=98円」、「通常仕上げ=198円」、「特急仕上げ=348円」。今回は「ゆっくり仕上げ」を選んだが、日曜日(夜)に発注して水曜日に受け取ることができた。推測だが「通常仕上げ」にしても首都圏なら変わらないのではないかと思う。
サンプルではわかりにくいが、このサービスは若干「Y」が強いような、全体的に黄色が被ったような印象である。モニタの画像と比べてみると、明らかに鮮明さが欠ける。とはいえ、違和感はオンラインラボより少なく、価格を考え合わせると、発色が気にならない絵であれば使えるかもしれない。
色調補正を無効にするオプションがある(今回は無効にして発注した)。
オンラインラボ(定番プリント)
f:id:mhana:20081210001115j:image:w300:left キタムラグループの会社だが、キタムラメネットプリントサービスとは明らかに仕上がりが異なる。
今回の4社の中で最も「赤い」。これはカラーバランスが狂っているというよりは、モニタの色温度を低くした、あるいはホワイトバランスを変えた、という感じである。不愉快な発色ではないが、いかんせん赤すぎる。亭主の好みではない。
価格は、Lが20円、2Lが80円と手頃で、カード決済ができる。ゆうメール扱いで配送を依頼すると送料が100円で済む。日曜日(夜)に発注して水曜日に受け取ることができた。
また、こ今回は利用しなかったが、この会社では「匠プリント」というハイアマチュア向けのプリントサービスもやっていて、こちらはテスト画像とサンプルプリントでキャリブレーション(?)を行うことを前提としている。
キタムラネットプリントサービス
f:id:mhana:20081210001020j:image:w300:left キタムラグループのサイトからエントリーするが、フジカラーネットサービスそのものである。仕上がりもフジカラーそのもの。
ぱっとみて判るほどコントラストが強めになり、暗部はベタッと潰れてしまう。色調もやや赤みがかかる。この傾向は以前からあるように思うのだが、イメージとは異なる絵が仕上がってくることがある。
このサービス(フジも含む)の最大のメリットは、夜発注すれば翌日の午後には受け取ることができるというスピードだろう(ただし指定店舗に限る)。
価格は、キタムラ系列店の店頭受け取りの場合でLが30円、2Lが110円。ちなみにフジカラーのパレットプラザで受け取る場合は、Lが37円、2Lが84円になる。このあたりは気をつけないと同じ品質なのに高い料金を払うことになる。事情は想像がつくが、あまり親切な価格体系とはいえないように思う。

以上、あくまでも亭主の感想である。ご参考まで。