けろこ堂日乗(β版)

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自然教育園の夏

今年の夏はよんどころなき事情により、夏休みは無し。
そのかわりといってはなんだが、ついにデジタル一眼レフカメラ(いわゆるデジイチ)を衝動買いした。一眼レフというのものは当然レンズが別売りである。ボディとセット売りするためのキットレンズ(ズーム)というのもあるのだが、欲しい焦点距離とちょっと違う。ここは単焦点のレンズにこだわってみようと思い、銀塩カメラ時代から欲しいと思っていたマクロレンズを入手した。
カメラはPENTAX K10D、レンズはsmc PENTAX-D FA100mm F2.8 MACROだ。亭主は銀塩時代はキャノン、デジカメはオリンパスとリコーがメインだったので、ペンタックスは初めて所有することになる。ペンタックスを選択するにいたった大きな理由はこの100mm MACROが使いたかったからである。
マクロレンズとは、その名の通り接写を主な目的とするレンズだ。もちろん普通の望遠レンズとしても使えるが、被写体に30cmまで寄れる仕様を生かしての接写でこそ本領を発揮する。
これで憧れの超接写写真が撮れる、と喜び勇んで向かった先は白金の国立自然教育園。入園したのは小学校以来だ。酷暑が続く中、面白い被写体があるとは期待していなかったのだが、それは間違いだった。自然はそれほど柔ではなかった。
木陰には、ウバユリ、キツネノカミソリ、ヤブラン、湿地にはコバギボウシやミソハギが咲き誇る。その中を巨大なオニヤンマ、白いストライプが鮮やかなギンヤンマ、空軍機の迷彩色のようなシオカラトンボ、クロアゲハなどが飛び交う。
首都高速のすぐ横のさほど広いとは言えないこの場所に、これだけの生き物がひしめいている様は感動的ですらある。郷土の自然というのはこういうことなのかと思い、また、この森を守るために自分は何をできるのか、と素直に考えた。
亭主の写真はただの趣味である。作品は自己満足以外のなにものでもない。が、これを見て東京という郷土の自然に興味を抱く東京人が一人でも増えるのなら、それも良いかな、と思う。

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