けろこ堂日乗(β版)

けろこ堂日乗のHatenaブログ版です。

メインオーディオシステムの入れ替え、JRMC19の導入など

f:id:mhana:20140108225924j:plain

実に2年近く更新をさぼってしまった。

その間、PCオーディオをめぐる状況も随分変わり、「ハイレゾ」「ネットオーディオ」といった言葉が普通にメディアに露出するようになった。

亭主は、JRMCをメインのミュージックプレーヤに決めてから、ひたすらリッピングにいそしんではいたが、システムの変更はあまり行ってこなかった。

そんな中、昨年の8月にひょんなことから、往年の名アンプとスピーカが我が家にやってくることになり、アナログ再生系が総入れ替えになった。

プリメインアンプはMarantz PM-99SE NMという1994年のハイエンドモデル。およそ20年前の製品だが、マランツ全盛期の集大成的な仕様だ。

f:id:mhana:20140108225925j:plain

スピーカは、同時期のSONYのSS-A7という3Way4ユニットのバスレフ大型ブックシェルフで(フロアタイプといってもよい)、フルレンジ+ツゥイータ×2+スーパーツゥイータという構成。

このシステムの導入による最大の効果は、イコライザが不要になった事。細かい特性のクセはあるが、さすがに大メーカーのハイエンドモデルだけあってフラットで聴きやすい。本来グライコは必要悪だと考えているので、これは歓迎すべきことだ。

ミュージックプレーヤは、J.River Media Centerを19にヴァージョンアップした。UIや機能は変わっていないように見えるが、16あたりから比べると動作が安定し、音質も向上しているように思う。DSD対応は再生できるデバイスがないので恩恵はないが、少なくともDSD音源を入手して普通に(PCMで)聴くことができるのはありがたい。

グライコが不要になったので、JRMCの「DSPスタジオ」の設定はアップサンプリングの設定(「出力フォーマット」)を除いて、すべて無効にしてしまった。

この設定で、これまで気がつかなかったのは「DSPスタジオ」の「音量レベル」を有効にしていたことだ。亭主はこれがリプレイ・ゲインに相当するものだろうと考えていたのだが、とんだ間違いだった。詳細な仕様はわからないが、「音量レベル」を有効にするとダイナミックレンジが圧縮され、リミッタをかけたようなスケールの小さな音になってしまう。グライコを使う場合、こういう問題はグライコ自体の影響と考えて、込みで補正してしまうので気がつかなかったのだが、この機能の影響は大きかったようだ。

実は、この問題に気がついたのは、別のPCにUbuntu Studio 12.04をインストールしてAqualungで再生してみた時だ。JRMC(旧設定)より明らかに音場が広く、低音に腰がある。まさしくベールを取り去ったような爽快感があった。これはいくらなんでもおかしいと思って、JRMCの設定をチェックしたところ初めて上記の点に気がついた次第。お恥ずかしい話だが、何事もベンチマークテストを怠ってはいけないということだ。

現状では、JRMCとAqualungの聴感上の差は極めて少ないように感じている。使い勝手から言えばJRMCが圧勝だが、Aqualungのアップサンプリングの品質は捨てがたい良さがあり、この点が気になっている。ただ、もしかすると別の原因も考えられるので、あれこれ試行錯誤を行っている。結論がでたら、改めて報告したい。