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Thinkpad8を使いはじめた

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2月のはじめに直販サイトで発注したThinkpad8。待つこと約20日で2月末にようやく本体が届いた。

後から購入したカバーやキーボードが先に届いたり、本体の配送予定日が次第に遅くなったり、と口コミで評判を落としている状況は、概ねそのとおり。ただ、亭主は特段急いで手に入れたいと思っていなかったので、あまり問題にならなかった。

Lenovoのオペレーションの問題なのか、中国の輸送事情の問題なのか、それは置いておくとして、約2週間使ってみた所感を述べておこう。購入したのは、メモリ64GBのOffice2013バンドル版直販モデルである。

まず、

  1. 体感の動作速度
  2. 重さとサイズ感
  3. 液晶の品質
  4. 周辺機器の接続

といった点について。

体感の動作速度

一番心配していたことだったが、結論から言えばVaio Xより早く感じる。WordやExcelの起動時間はほとんど気にならない。一番気になるのはFirefoxの起動時間。アイコンをタップしても走っているかどうかがわからないので、二度タップしてしまうことがある。ChromeはあきらかにFirefoxより早くストレスがない。本機に関する限り、ブラウザはChromeが良さそうだ。同じエンジンのSleipnirも問題なく動作するが、文字レンダラーのオーバーヘッドが大きい分遅い。

Atok Passportは普通に動作し、漢字変換がもたつくようなことはない。

試しにJ.River Media Center19をインストールしてみたところ、これも問題なく動作した。USBアダプタ(後述)を使って、USB DACProdigy)を接続し、LAN上のNASから24/96のハイレゾ音源を読み込んでオンメモリーで再生できた。音源をNASにおいておけば実用上の問題はないだろう。

また、DiXim TV Plus for IO Dataをインストールして、Recboxに保存したTV録画を試聴してみたところ、これも再生できた。ただし、フルスクリーンモードでは、動きの速いアニメはつらい。

表示関係のエフェクトはONの状態でも、画面をスワイプしたときの動き、ウインドウのドラッグとリサイズ、スクロールなどはスムースで、気になることはほとんどない。

 重さとサイズ感

体感的には7インチのGalaxy Tabとあまり変わらない。思ったより薄いので、大きさの割には持ち易い。もとよりあまり、重さには拘っていないので、気にならない。

 

液晶の品質

基本的には優秀。この大きさでこの明るさと発色は文句のつけようがない。亭主にとっての難点は、ツルピカ光沢なので、反射が邪魔で見にくいと言うこと。これは、もちろん角度次第だが、後述するThinkpad用キーボードに立てかけると結構映り込みが激しい。結局非光沢の保護フィルムを貼って使っているが、画質がよいだけにちょっと残念だ。

加えて、当然のことだが老眼には厳しい。これはどうしようもない。亭主はWebブラウズにはSleipnirを使用してフォントをやや大きくしている。それであまり不便は感じないが、人によっては辛いかも知れない。

 

周辺機器の接続

Bluetooth関係は、普通のWindows8.1と同じ。亭主はThinkpadタブレット用のBluetoothキーボードを同時に購入したが、これは正解。トラックポイントが苦手な人には申し訳ないが、これを使うとほとんどタッチを使わなくなる。普通のラップトップについている機械式のものではなく、赤丸の真ん中が光学センサーになっているタイプなので細かい動作には若干慣れが必要だが、画面が広いので、移動の速さがむしろメリットになる。スリープからの立ち上がりもスムースで、キーボードを打っている最中にペアリングがはずれてイラっとくることもない。

残念なところは、10インチタブレット用なので幅がちょっと広く、8インチタブレット用のケースに収まりにくいということだが、近所の100均で買ったソフトケースがぴったりだった。

 

もう一つ、重要なのはUSB。Thoinkpad8はUSB3.0のBタイプ端子が付いていて、これを使って充電する。この端子は、USB2.0のマイクロ端子を使うことができるので、供給力が十分ならスマホの充電器などを流用することができる。ただしホストとして使うにはアダプタが必要。亭主はGalaxy Note3用のOTGアダプタを購入した。

 

 これを使えば、USBメモリなどは問題なく使える。ただし手持ちのUSB2.0の外付けHDDはだめだった。別途給電するか、別売のHDD接続用ケーブルを使う必要がありそうだ。

とりあえずのまとめ

Thinkpad8は立派なPCだ。アンドロイドタブレットiPadとは一線を画している。実際のところ、亭主はVaioZの環境をほぼそのまま移して使用しているし、それでほとんど不自由がない(もちろん、パフォーマンスを比較してはいけない)。回線環境さえ整っていれば、ファイルはOneDrive経由で共有できるので、ストレージ容量の問題はある程度緩和できる。文章作成、パワポ、エクセル関係だけでなく、写真のレタッチもできる。その一方でストアアプリはほとんど使っていない。つまり、普段ラップトップを持ち歩く人間が苦痛なく使えるレベルの性能、少なくともかつてのNetbookよりは遙かに快適だ、と言ってよいと思う。

あえて難点をあげるのなら、

  • 本体ストレージ容量:アプリケーションをインストールした状態で空きは約30GBである。ラップトップを使い慣れている身には心許ないが、microSDを使えば運用は可能なレベルだ。音楽データや画像を大量ストアするのは無理だが、そのためにこのマシンを使う人は少ないだろう。 
  • データ通信:現在の日本向け仕様では本体にLTEが入らないので、WiFi環境やモバイルルータが必須。もっとも、この大きさのタブレットWiFiのない屋外で使うシチュエーションがあまり思い浮かばない。そもそもGPSを装備していないので、ナビとしても使えない。

といったところだろうか。バッテリーの持ちについてはもう少し使い込まないと評価が難しいが、いまのところはスリープ併用で8時間前後は大丈夫。ただ、WiFiを使いながら連続使用した場合はこの限りではないだろう。

繰り返しになるが、このマシンはPC。スマホタブレットの代替品ではない。大胆な言い方だが、近い将来(おそらく3年以内)には、DTPやプログラム開発環境を除いた、ほとんどのPCがこの形態に移行するのではないか、と思う。