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CONCORSO D'ELEGANZA VILLA D'ESTE 2009 (5)

CONCEPT CARS AND PROTOTYPES
今年のみどころのひとつは、このコンセプトカーとプロトタイプだ。Aston Martinのモンスターマシン ONE-77、ZAGATOのPERANA Z ONE、日産のINFINITI ESSENCE、BERTONEのMANTIDEといった興味深い作品が揃った。






f:id:mhana:20090825110315j:image:w300 元ASTON MARTINのスタイリスト、Henrik Fiskerが自らの会社を設立して開発したハイブリッドスポーツカー。Q-DRIVEというプラグインタイプのハイブリッドエンジンを搭載する。デザインはあいかわらずといったところだが、彼は本気で受注生産するつもりらしい。

NO. C 02: FISKER “KARMA S“, 2009
Fisker Automotive, Hybrid










f:id:mhana:20090825110300j:image:w300 f:id:mhana:20090912001617j:image:w300 日産が今年のジュネーヴショーで発表したINFINITIのコンセプトモデル。スタイリングは良くも悪くもショーモデルという感じを拭いきれないが、注目すべきはその塗装。超微粒子の金属粉末を混入した特殊塗料を用いたもので、角度によって様々な光沢を生み出す。夕方の光でみると実に渋い。ドライバーズシートにはデザインディレクターの中村氏の姿がみえる。

NO. C 10: INFINITI ESSENCE, 2009
Infiniti, 6 cilindri, 3700cc
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f:id:mhana:20090825110318j:image:w300 f:id:mhana:20090825110303j:image:w300 ASTON MARTINが持ち込んだ12気筒7000ccのモンスターマシン。ジュネーヴショーではモックだったが、これはちゃんと自走する。カーボン複合材料をシャシーに用い、エンジン自体をシャシーの一部として利用して剛性を稼いでいるようだ。ヴァンキッシュをさらにアグレッシヴにしたようなデザインは、アクション映画のラスボスの車にしたい。一説によると受注生産する計画があるとか。

NO. C 14: ASTON MARTIN ONE-77, 2009
Aston Martin, 12 cilindri, 7000cc
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f:id:mhana:20090825110324j:image:w300 f:id:mhana:20090825110323j:image:w300 今は亡きヌッチオの遺志を継いだ愛娘マリー・ジーン(ナビシートの女性)の奮闘により、存続の危機を乗り越えて活動を続けるベルトーネの最新作。仕上げはなかなか良いが、ディティールはどうみてもアニメ・メカデザインの影響を消化できていない。日本のメカデザイナー達の仕事が世界のクリエイターに影響を与えているのは結構なことだが、劣化コピーを作るのやめてほしい。この饒舌なディティールによって、デザイナーは何を語ろうとしたのだろうか。ちなみにMANTIDEはイタリア語で「カマキリ」。

NO. C 16: STILE BERTONE MANTIDE, 2009
Bertone, 8 cilindri, 6200cc
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f:id:mhana:20090825110301j:image:w300 f:id:mhana:20090825110320j:image:w300 コブラのレプリカを製造して定評のある南アフリカの小さなメーカー、PERANAがZAGATOにスタイリングを依頼したオリジナルモデル。コンパクトなボディにコーヴェットのV8エンジンを搭載したスーパースポーツである。スタイリストは言うまでもなく原田則彦氏。雑誌のインタビューで氏が語っているが、小メーカーながら車好きの「熱い」人たちとの仕事は楽しいものだったという。アグレッシブなショーモデルの中では控え目に見えるが、この車は生産を前提としており、近い将来このままの姿で約6万ユーロ程度(!)で販売される計画がある。日本の街中にこの車を置いたらそれこそ「掃き溜めに鶴」だろうが、是非その姿を拝んでみたいものだ。

NNO. C 12: PERANA Z ONE, 2009
Zagato, 8 cilindri, 6200cc
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