CONCORSO D'ELEGANZA VILLA D'ESTE 2008 (7)
CLASS Hはレーシングカーのクラスである。今年は1955年〜1957年にかけての名車が出そろい、往時の熱い戦いを偲ばせた。亭主はレースの歴史に詳しくないので、解説は最小限である。
CLASS H "ENDURANCE LEGEND - RACING GREATS OF THE 1950s"
No.98 Ferrari 166MM Berlinetta Touring, 1949 レーシング・フェラーリとして輝かしい歴史を持つ166MMの見事なオリジナルボディ。1950年のミッレミリアで総合優勝を果たした車だという。TouringによるSuperleggera(スーパーレッジェーラ、チューブラフレーム工法)ボディの傑作のひとつといってよいだろう。 12気筒 2431cc Carrozzeria: Touring ★Class Winner |
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No.100 Aston Martin DB3S, 1955 レーシング・アストンマーティンの名車として名高いDB3S。この車は、1957年のル・マンでクラス優勝を果たし、その後1970年代後半まで様々なレースに出場してきた歴戦の「勇車」である。会場ではその経歴に恥じない豪快なエクゾーストノイズを轟かせ、注目を集めていた。 6気筒 2922cc Carrozzeria: Aston Martin |
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No.102 Ferrari 410, 1955 1956年のフェラーリ・レーシングチームの1台。スカリエッティによるボディは大柄ではあるが、巨大な12気筒エンジンを納めるフロントの重さを感じさせない流麗なデザインだ。 12気筒 4961cc Carrozzeria: Scaglietti |
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No.104 Jaguar XK SS, 1957 この車はもともとJaguarによりXKD547として製作され、1956年のバルセロナモーターショーに展示されたものの買い手がつかず、その後XKSS728に換装されたという。16台生産されたうちの1台だが、この車は公式なレースに参加したことはなく、走行距離は過去50年間で13,000マイル程度である。 6気筒 3442cc Carrozzeria: Jagur |
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No.106 Masetari 250S, 1957 この素晴らしいコンディションの250Sは2台だけ製作されたファクトリーモデルの1台だという。1957年に米国のシェルビーに買い取られ、数々のレースに参加した後、現在のオーナーの手に渡る前はいくつかの博物館に展示されていた。現存するレーシング・マセラティの中でも屈指の美形ではないかと思う。 4気筒 2500cc Carrozzeria: Fantuzzi |
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No.108 Ferrari 500TRC, 1957 初代オーナーであるFernand Tavanoのドライブにより、1957年から1959年にかけて数々のレースで輝かしい戦績を飾った名車である。テスタロッサの4気筒版という血統を感じさせるボディは、その兄貴分よりはるかにスマートかつ軽快なもので、この車がモントレーなどのヒルクライムで成功をおさめたことがうなずける。 4気筒 1984cc Carrozzeria: Scaglietti ★mention of Honour |