CONCORSO D'ELEGANZA VILLA D'ESTE 2008 (5)
1ヶ月にわたって紹介してきたConcorso d'Eleganzaの紹介も終盤である。今回はCLASS Fを紹介する。このクラスは大型GTを集めたもので、迫力のある名車が揃っていた。
CLASS F "THOROUGHBREDS - THE GOLDEN AGE OF THE GRANTURISMO"
No.74 Alfa Romeo 6C 2500SS, 1949 Alfaの6Cシャシーには、主要なカロッツェリアによってボディが製作されているが、1940年代後半から1950年代にかけてはコンバーチブル・ボディが多い。この車はこの時期に製作されたものとしては比較的珍しいクーペ・ボディで、Pinin Farinaのデザインによる大変エレガントな一台である。 6気筒 2443cc Carrozzeria: Pinin Farina |
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No.76 Ferrari 250 Europa, 1954 1954年のパリモーターショーに出品されたPinin Farinaによる250のクーペ。メタリックグレーと臙脂の大変美しい塗装が施されたエレガントなボディは、長大なノーズとプレーンなサイドパネルによって伸びやかなフォルムを形成し、さらに低く押さえられたルーフがスポーティ感を演出している。正にGranturismoの王道を行くデザインであり、今回の出品者の中でも一際目を惹いた車である。 12気筒 2936cc Carrozzeria: Pinin Farina ★mention of Honour |
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No.78 Facel Vega FV, 1955 これは大変珍しいオリジナルのFacel Vega。フランス内務省の公用車を務めていたというのだが、2ドアボディである。どのような役目を負っていたのだろうか?アール・デコ風のフロントグリルと大きな曲率で丸く盛り上がったルーフがエレガントな車だが、実物はかなり威圧感がある。8気筒4500ccのエンジンを搭載した堂々たるGTである。 8気筒 4528cc Carrozzeria: Facel Metallon |
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No.80 BMW 503, 1957 現在のBMWからは想像できないようなエレガントなボディのクーペ。しかしそこはBMWであって、このボディに3200ccのV8エンジンを搭載し、140馬力をたたき出す当時の最高速GTのひとつである。 8気筒 3168cc Carrozzeria: BMW |
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No.82 Bentley S1 Continental, 1959 Bentley ContinentalのType S1は431台が生産されたといわれており、これはMullinerによるファストバックの2ドアサルーンボディを纏った一台である。Bentleyの伝統である押し出しの強いフロントマスクと、洒落たファストバックキャビンが絶妙なバランスに仕上がっており、さらに張り出したリアフェンダーがGTカーとしての本性を主張している。往年のラグジュアリースポーツカーの貫禄を見せつけられる思いがした。 6気筒 4887cc Carrozzeria: Mulliner ★CLASS WINNER |
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No.84 Lamborghini 350GT, 1964 350GTはスパーカーとして世に送り出された最初のLamborghiniといってよいだろう。この車は13台作られた350GTの先行生産型の6台目だそうで、Touringによるオリジナルの3シートアレンジメント(2+1)を留めている貴重な1台だ。個性的なフロントマスク、モダンなリアエンド、スリムで低いフォルム、と様々な特徴があるが、それらが醸し出すのは何とも言えない不思議な存在感だ。例えれば始祖鳥のようなイメージであろうか。この後排気量を拡大した400GTが市販されたため、350GTは120台が生産されたのみで、現存するものは非常に少ない。翌日Villa Elbaで行われたエキジビジョンには、2台の400GT(こちらは3座ではなく+2)が参加していたが、それぞれリアウインドウとトランクの分割方法が異なっていた。 12気筒 3464cc Carrozzeria: Touring |