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Nobさんの飛行機グラフィティ

航空機ファンでNobさんこと下田画伯の名を知らない者はいないだろう。それほどNobさんの画風はユニークだ。亭主はいわゆる「三等身メカ」の元祖こそNobさんであると思っているが、その真偽は置くとして、少なくとも亭主が航空雑誌を読み出した1970年代前半には、Nobさんの独特の画風が確立していたことは記憶している。
それまでのデフォルメした航空機イラストは、ただのポンチ絵だったのに対して、Nobさんのイラストは、ディティールであってもその機体の特徴を形成するものであれば、決して無視しない。その結果、画面の大きさに比して非常に線が多い絵となっている。普通はこれだけ描き込んでしまうと、絵が潰れてしまう(平板でつまらなくなる)のだが、Nobさんの作品はそうならない。激しくデフォルメされているにもかかわらず機体のフォルムは、一目見て識別できる特徴を備えている。比率をいじっただけでは、こうはならないのだ。裏表紙のコンベアF2Yシーダートなど亭主の大好きな機体だが、元の写真をこういう絵にできるNobさんの手腕には感服するしかない。
亭主がいくら喚いても「百聞は一見にしかず」である。飛行機好きは必見の一冊。

Nobさんの飛行機グラフィティ〈1〉

Nobさんの飛行機グラフィティ〈1〉

Nobさんの飛行機グラフィティ〈2〉

Nobさんの飛行機グラフィティ〈2〉